夢と希望を持って入社したIT企業。
「雇ってくれた恩返しに定年までこの会社で働くぞ!一流のSEになってやる!」
そう誓って丸5年。私は心身ともに疲弊し、会社を辞めました。
「毎日の残業で疲れが取れない
「クライアントにパシリのように使われてストレスが溜まる」
「仕事のことを考えると憂鬱で眠れない」
システムエンジニアの多くは、こんな悩みを抱えていると思います。
私はこれらの悩みに加え、頼れる上司や先輩がクライアントに罵倒され、精神的に消耗していく姿を見て、システムエンジニアとしての将来に悲観し、会社を辞めました。
自分を守るためにも、「こんな思いはもう嫌だ。辛い…。」と思っているなら今すぐ転職することをお勧めします。
目次
私がシステムエンジニアを辞めた理由
残業でプライベートの時間が取れない

システムエンジニアは、よっぽどプロジェクトの管理が行き届いてない限り、よく残業が発生します。
特に納期は絶対に守らなければならないので、納期前は残業が集中します。休日出勤も余儀なくされ、プライベートの時間はどんどん減っていきます。
抱えている自分の仕事が早く終わったとしても、チームで納期を守らなければならないので、他のメンバーの仕事を手伝わなければならないこともあります。
私の勤めていた会社では、幸いなことに残業代は全て支払われました。
でも、プライベートの時間が取れず、「仕事のために生きている」と錯覚せざるを得ない状況では、いくら高い給料が支払われても全然嬉しくないんです。
そもそも支払われた給料を使う暇さえないのですから。
これでもしサービス残業だったら、と考えるとゾッとしますね。
時間はお金では買えません。人間らしい生活を送るためには、自由な時間が必要ですよね。
理不尽なクライアントが多い

私は、要件定義、設計、プラグラミング、テスト、プロジェクトメンバーの成果品のレビューと上流工程から下流工程まで一連の業務を担当していました。
当然、その節目節目には、クアイアンとに確認をとり、承諾を得ながら作業を進めていくのですが、テストも最終段階と言うところで、クライアント企業の部長クラスの方が「こんなの使えない!」と言ってきたことがありました。
「え、あなたの承諾を得ながらここまで来たんですが…」という気持ちをグッと押さえながら、設計をやり直し、プログラミングをし直すこともありました。
今までOKと言っていたのに、クライアントの上層部の一言で次の日にはコロっと考えが変わり、大幅な機能の追加を求めて来ることもありました。
クライアントからすると「金払ってるんだから、当然やってくれるでしょ」という気持ちなんですよね。時には、高圧的な態度を取ってくるクライアントもいました。
承認を得たものが簡単にひっくり返ってしまう…。
長い時間をかけてみんなで頑張ってきたことが報われない。むしろ、批判されてしまう。これはショックでした。
システムエンジニアとして働く自分の将来が不安

あるプロジェクトで私が担当していたシステムのチームリーダーは、プログラミングの技術に長け、業務知識や説明能力も兼ね備えたスーパーSEでした。
周りからの信頼も厚く、その技術力は周囲からも評価されていました。
私はチームリーダーを尊敬し「この人の良いところを盗み、SEとしてさらに成長したい!」
そう思っていました。
ところが、チームリーダーの残業時間は月150時間を超え、日に日に疲弊していくのがわかりました。仕事中は目がうつろで、日に日に体が痩せていくのです。
最終的には、スーパーSEだと思っていたその先輩は、体調を崩し半年ほど休職することになってしまいました。
他にも、日本を代表する小売業のシステム開発を担当していた時は、定年間近で経験も豊富なプロジェクトマネージャーが、クライアントの重役に罵倒されているところを目の当たりにしました。
尊敬できる先輩が目の前で精神的に衰弱していく。そして、私よりはるかに経験豊富な上司がボロボロに罵倒されている。これを見て、自分の将来を重ね合わせ、システムエンジニアという職業に絶望してしまいした。
「やってやるぞ!」という気力が失せ、将来がどうしようもなく不安になったんです。
仕事のプレッシャーで眠れない

どの仕事にも言えることですが、納期は必ず守らなければなりません。
納期を守らなければ、クライアントからの信頼を失うだけではなく、場合によっては多額の賠償金を請求されてしまうことがあります。
25歳の頃、担当しているシステム開発で、チームリーダーが体調を崩し倒れてしまったため、私が変わりにチームリーダーになったことがありました。
「納期を守らなければならない」
「チームの仕事を上手く管理しなければならない」
というプレッシャーから、寝てもうなされる日々が続きました。妻に「大丈夫?」と言って起こされるまで、夢の中で仕事をし続けているんです。
こんな状況なので疲労が取れるはずもありません。慢性的に続く残業の影響もあり、数カ月という単位で心身ともに疲弊する日々が続きました。
起きている時も寝ている時も仕事から離れることができず、「何のために生きているんだろう」
そう自問自答しながら生きていました。
辛いなら仕事を辞めたっていい

「仕事ばかりで何のために生きているのかわからない」
「プライベートの時間が全くない」
「ストレスでどうにかなりそう」
こんな悩みを抱えているなら、今すぐ転職することをお勧めします。
私も入社した当初は「定年まで絶対にこの会社に在籍して頑張るぞ!」という気持ちでしたが、疲労やストレスによって仕事に対して徐々に前向きな気持ちが持てなくなり「今すぐ消えてしまいたい」と思ってしまった時、「こんなんじゃだめだ!人生は一度きり。新しい環境に身を置くべきだ!」と考え、転職を決断しました。
今では残業もシステムエンジニア時代の半分以下となり、ストレスを抱えない生活を送っています。
夜もぐっすり眠れ、心身ともに健康になりました。「これが人間らしい生活なんだ」と実感できています。家族や友人と過ごす時間が増え、趣味に時間を使えるようになりました。
真面目なあなたは、人生で初めて入社した会社には、恩返しの意味を込めて頑張り続けなければならないと考えているかもしれません。
でも、一番に考えるべきは「あなたが何をしたいのか」「あなたがこれからどうやって生きていきたいのか」なんです。
大切なのは自分自身の気持ちです。そして、守らなければならないのは自分の身体なんです。
まとめ
今回は、私がシステムエンジニアを辞めた理由をまとめてみました。
- 残業でプライベートの時間が取れない
- 理不尽なクライアントが多い
- システムエンジニアとして働く自分の将来が不安
- 仕事のプレッシャーで眠れない
システムエンジニアの労働環境は過酷だと思います。私と同じような悩みを抱え、転職しようか迷っている方も多いでしょう。
もしあなたがシステムエンジニアとしての将来に不安を感じているのなら、自分の将来を良く考えて選択すべき時期にきているのではないでしょか。
転職は早い方が良いです。年を取ると、選択できる職業の幅は狭まります。
時間は待ってくれません。今一度、「これからの自分がどうありたいのか」をじっくりと考えてみてください。